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小林 卓也; 外川 織彦
海洋データ同化セミナー2003, p.59 - 64, 2003/08
本報告では、環境における汚染物質移行挙動を包括的に予測するために原研で開発を進めている計算コードシステムSPEEDI-MP(Multi-model Package)に導入された数値環境モデルのうち、海水循環モデルと海洋中物質移行モデルによる汚染物質の海洋での移流・拡散を予測する機能の概要を紹介する。次いで、開発した予測モデルの機能確認のため、原子力潜水艦が日本海に沈没したと仮想した場合に原潜から漏洩する放射性核種の移流・拡散を推定した適用例を説明する。最後に、予測モデル及びコードシステムの改良,高度化及び適用に関する今後の予定について述べる。
川村 英之
no journal, ,
福島第一原子力発電所事故直後から、日本原子力研究開発機構は海洋拡散解析及び海洋放出量推定を実施し、事故により放出された放射性物質が海洋環境に与える影響を明らかにしてきた。海洋拡散解析は、原子力機構が開発した海洋中物質移行モデルに高精度な海象再解析データを入力することで実施した。解析結果から、放射性物質の一部は黒潮続流と呼ばれる強い海流により東に輸送されると共に中規模渦により活発に希釈され、沿岸域ではサブメソスケールの海象が放射性物質の海洋中移行に大きな影響を与えることが分かった。さらに、日本原子力研究開発機構は領域海洋モデリングシステムを用いたダウンスケーリング手法を適用し、福島県沿岸域を対象とした水平分解能約1kmの海洋中物質移行モデルを開発した。また、放射性物質と多粒径土砂との相互作用を計算する機能を導入し、懸濁物中及び海底堆積物中の放射性物質濃度を計算することを可能にした。解析結果から、海底堆積物中の放射性物質は福島県沿岸域の海底地形の影響を受けて、主に南北方向に分布したことが示唆された。